「ボレロ」というのは、スペインの三拍子の民族舞踊の名前だそうだ。頼まれて書いたバレエ音楽用の曲だ。同じメロディーの繰り返しで、変奏も展開もしない。作曲者ならば、こんなことに耐えられないはずだが、やっている。繰り返すごとに楽器の組合せを変えて、響きが変わっている。
毎年、同じ事を教えています。しかし生徒は替わる。当然反応も変わるわけで、決して同じ講義にはならない。もちろん進み具合も違う。去年は教えたが、今年は教えなかったということもある。また、こちらも勉強をして、新しい知識や教え方を得る。そうすると、どうしても伝えたくなる。それが最善とは限らないが、教える者の宿命のようなもの。
それが「ボレロ」のように高みに上り、完結すればよいのだが。
移りゆく 響き楽しむ リフレイン |
たつく |
(準器語:響き) |
© June 30th, 2003 ちゐく たつく
聴いた録音のデータ | ||
オーケストラ | モントリオール交響楽団 | Orchestre Symphonique de Montreal |
指揮 | シャルル・デュトワ | Charles Dutoit |
時期と場所 | 1981年7月 | モントリオール |